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2017/10/16
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「ここでは自分の理想のウイスキーは作れない!!」
そんなことを思った、ウイスキー部門の責任者・竹鶴政孝はサントリーを退職。そして向かった地は、北海道余市郡余市町……うーん、何ともロマンあふれる話……これが、1934年のこと。余市蒸溜所、そしてニッカウヰスキーの始まりです。
1989年、そんな蒸溜所の名前を冠した、シングルモルトウイスキー「余市」が発売になりました。当初は熟成年数を表示しない、ノンエイジのみのラインナップだったのです。しかし、エイジ表記に慣れた世を鑑みたのかどうなのか、後に「余市10年」「余市12年」「余市15年」「余市20年」といった商品も発売される様になりました。
これは、同じくニッカのもう一つのシングルモルトであり、蒸溜所の名前を冠している「宮城峡」も同じこと。最初はノンエイジのみのラインナップ、後に10年、12年、15年が存在しています。
そんな余市にしても、宮城峡にしてもニッカの自信作は出来が良かったのです。
世界的なコンクールで次々と賞を獲得、ぐっと需要が増した所に、今度はNHKの連ドラの題材となりヒットする、また需要が増した所に、今度はどこかの国の人たちが買い占める……となってしまい、たちまち原酒が不足してしまいました。
そこで2015年、余市も宮城峡も「○年」表記がある商品の製造を中止。
○年しばりをしてしまうと、使用できる原酒が限られてしまうからですね。現在販売されているのは、発売当初と同じノンエイジのみとなっています。
それでは、熟成が進んだ原酒は何に使われているか? というと「竹鶴」。
これは、余市蒸溜所と宮城峡蒸溜所の原酒をブレンド(ヴァッテッド)したもので、創業者の名前を付けているぐらいですから、ニッカの看板ウイスキー。
余市や宮城峡を捨ててまで、造り続けたかったのが竹鶴ということですね。
ですから、竹鶴は同じモルトウイスキーでも「ピュア」モルトとなっていますし、余市や宮城峡は「シングル」モルトという表記になっている。
単一の蒸溜所で造られた原酒だけでできていませんから、シングルは名乗れないのですね。
ですから、余市も宮城峡も現在手に入るのはノンエイジのみ。
限定品はもちろん、通常に販売されていた余市10年、余市12年、余市15年ですら、まあ普通に手に入ったころには考えられない値段で、取引されているもの。
もちろん、余市20年などは言わずもがなといったところです。
ですから、飲まないウイスキー、きっとお家にあるはずなんですよね。その中に、余市がないか探してみませんか? そして見つかったなら、ぜひ私たちにお問い合わせください。
こんな高値がいつまで続くのか? このことは誰にもわかりませんが、人の心は移り気なことぐらいは、誰でも知っていることなのです。
ですから、今のうちに売ってしまうのがいいと思うんです。ぜひ、当店にご相談を!!