食べ物に「賞味期限」があるのだから、日本酒にも賞味期限がありそう……と考える人は多いものです。
ここでは、「日本酒の賞味期限と、おいしく飲める期限」について考えていきましょう。
原則として日本酒には賞味期限がない
まず知っておいてほしいのですが、日本酒(を含む酒類全般)には原則として「賞味期限」の表記がありません。お酒は高いアルコール度数を誇りますが、このアルコールには殺菌効果があるため、一般的な食品とは異なり腐食が極めて進みにくいのです。ここでは「日本酒」を取り上げていますが、一部の酒精強化ワインなどは100年を超えてもまだおいしく飲める状態にあると言われています。
このため、「〇か月を過ぎた日本酒を飲んだらお腹を壊す」「古いお酒を飲んだら病院に行かなければならない」などのような決まりは基本的にはありません。
ただし、「飲み頃」「飲みきるまでの時間」には目安がある
ただ、日本酒の「賞味期限はない」というのはあくまで「安全に飲める期限」だと考えてください。お酒は年月が経つと徐々に変化していきます。また、管理している状況やお酒の種類によっても、「飲み頃」は変わってきます。
一般的に、日本酒は「製造期間から12か月以内が飲み頃である」とされています。また、生貯蔵酒の場合は「製造期間から9か月までが飲み頃である」とされています。無理に飲む必要はありませんが、可能ならばこの時期までに飲んでしまいましょう。
また、日本酒に限ったことではありませんが、一度開栓したお酒はすさまじい速度で劣化していきます。ワインに比べるとその速度はゆっくりですが、それでも4日目以降になると香りや味に変化がみられていきます。そしてこの「変化」は、決して望ましいものではありません。
そのため、遅くても3日目までには飲みきりましょう。
もし飲みきれなかった場合は、料理などに使いましょう。