そもそもワインの白と赤って成分的にどんな違いがある?

よく飲まれている「赤ワイン」と「白ワイン」。しかしこの2つの違いについてはよくわかっていない……という人も多いのではないでしょうか。
ここではそれについて解説していきます。

赤ワインと白ワインでは製法が異なる

まず、「赤ワインと白ワインの色の違いはどこから出るか?」について解説していきます。

赤ワインも白ワインも、「果実をつぶして作る」という最初の段階は同じです。しかし赤ワインはその後、果汁だけでなく果皮や種子、果肉なども一緒に発酵させます。その後に圧縮をしていくのです。

対して、白ワインの場合は発酵段階の前に圧縮の工程を挟みます。また、発行するときも果皮などを発酵させていきます。白ワインを作る時に発酵させられるのは、果汁だけです。

また、「マロラクティック発酵(リンゴ酸が分解されること)」を赤ワインの多くが経験しますが、白でこれを経験するワインはまれです。

このような「製法の違い」によって、赤ワインと白ワインが作り分けられています。たしかに「赤ワイン用のブドウ品種」「白ワイン用のブドウ品種」はありますが、「カベルネ・ソーヴィニヨン(赤ワイン用のブドウ品種の代表例)を使った白ワイン」などが存在するのはこのためです。

赤ワインと白ワインの成分の違い


製法の違いは、それぞれのワインの成分の違いとなっても現れます。

もっとも大きな違いは、「ポリフェノールを含むかどうか」でしょう。白ワインにもわずかに含まれていますが、赤ワインに含まれるポリフェノール量は白ワインのそれとは比較になりません。ポリフェノールは動脈硬化の予防に効果的な成分であるとされており、抗酸化作用も持っています。また、有害な物質を無力化させる効果もあります。
ただ、白ワインの方が殺菌効果は高く、食中毒などの予防に効果を示すといわれています。
白ワインは、有機酸をよく含みます。この有機酸は、白ワイン独自の酸味を出すことに寄与しており、糖質の代謝に役立つと考えられています。