「ブランデーのラベルの読み方・第2弾」 これがグレードの基礎知識なのです

●ナポレオンは必ずしも高級ブランデーではない

「うちにナポレオンとラベルに書かれた洋酒があるんだけれど、これってどれぐらいの価値なのかしら?」……これも当店によくある、お問合わせの一つ。
そこで今回は「ブランデーのラベルの読み方・第2弾」として、グレードの見方をご紹介しましょう。

ナポレオン(NAPOLEON)とは説明不要、19世紀のフランス革命期に活躍した軍人・政治家なのですが、彼が好んだブランデーのメーカーがコニャックである「クルボアジェ」。
そこで、クルボアジェは自社が生産するブランデーにいくつかのグレードを作りました。

その内の一つが「ナポレオン」、それがヒットしたのでしょう。他のメーカーも次々と「ナポレオン」というグレードのブランデーを発売するに至ります。

ですからナポレオンというグレードだけでは、どの程度の価値なのかはわからないというのが、正直なところ。

「第1弾」で説明した「コニャックである○○○というメーカーのナポレオン」ならば、高級なブランデーということもできるのです。
しかし、日本ではナポレオンというグレードだけが独り歩きしてしまいましたから、中には2流・3流メーカーが日本向けに造ったナポレオンもあるもの。そんなナポレオンは……残念ながら、価値はほとんどありません。

●まだまだある、ナポレオンより上級のグレード

そして「グレードの高いもの=ナポレオン」なのか? というと、必ずしもそうではありません。ブランデーの熟成年数が長くなると、グレードも上がっていくのですが、ナポレオンの上には「X.O」、「エクストラ」などがあるもの。

ナポレオンが10数年という熟成年数に対して、X.Oになると20年以上、エクストラになるとそれ以上……まだまだ上がいるのです。
エクストラ以上になると、各メーカーが独自の名称を使うようになり、「オールダージュ(Hors d’age)」とか「ルイ13世( LOUIS XIII)」などと名乗っており、総じて買取価格もとんでもないことになりがち。
ナポレオンは各メーカーが製造しているうち、中級ぐらいのグレードのものなのです。

●コニャックがナポレオンと名乗るための高いハードル

一方で「スリースター」や「V.S」、「V.S.O.P」などナポレオン以下のグレードも多数存在しているもの。
スリースターならば熟成年数は2、3年程度、V.Sならば4?7年程度、V.S.O.Pならば7?10年程度となっているのです。

……といっても、これらの厳しい基準を守ってブランデーを造っているのはコニャックやアルマニャックだけ。その他の産地で造られているブランデーは、必ずしもこの基準にそっているわけではありません。
中には適当に熟成期間が短い原酒にナポレオンというラベルを貼って、出荷しただけのものもある。だから、2流・3流メーカーが日本向けに造ったナポレオンには価値がないのです。

これが「コニャックである○○○というメーカーのナポレオン」ならば価値があるという理由。そんなナポレオン、例え古くても大丈夫なのがブランデーなど蒸留酒の魅力。
お飲みにならないならば、ぜひ当店にご相談ください!!

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