ブランデーの製造工程は、そのままブランデーが完成するまでの歴史である!!

●ワインのアルコール度数を高めると、ブランデーになる?

ワインやビールの歴史は非常に古く、どちらも紀元前数1,000年、今から7,000年ほど前にはすでに飲まれていたといいますね。
元は酔うために醸造されていたのではなく、安全な水分確保のための一手段だったとか。
収穫したブドウや麦のジュースを貯蔵していたら勝手に発酵し出して、飲んだら何か楽しくなるし、これはいい!! と、ワインやビールが広まったなんていわれています。

そこに錬金術由来の蒸溜という技術を導入したらアルコール度数が高くなり、飲んだらもっと楽しくなり、保存にも適するようになったとか。これがブランデーやウイスキーの起源。
非常に乱暴にいうならばワインを蒸留したらブランデーになり、ビールを蒸留したらウイスキーになったというのですね。

つまりワインを熱して、アルコール分を蒸発させて集めるという、蒸留をおこなう。
なるほど、ブランデーの語源は「焼いたワイン」、ノルウェー語の「brandeviin」から来ているというのも、うなずける話なのです。

●ブランデーの始まりは、偶然だった?

しかし、ただワインを蒸留しただけでは、単なる強い酒でしかありません。
ブランデーが独特の香りをまとうには、熟成という樽で寝かせる期間が必要。
なぜ、こんな面倒な熟成という工程が始まったかというと、当時の蒸溜業者が酒税を逃れるために蒸留量を少なく申告。残りは樽に詰めて隠しておいて、しばらくたって味見をしたらまあ美味い!!
これがブランデーをブランデーたらしめる工程、熟成の始まりなんていわれています。

収穫したブドウをジュースにしておいたら発酵したとか、それを蒸留したらアルコール度数が上がったとか、それを隠しておいたら熟成してブランデー独特の風味がついたとか。

まあ、長い歴史の間に偶然が連続して、今のブランデーができあがったというわけ。
そして、同じような歴史を蒸留酒の仲間であるウイスキーもたどっているのが面白いところです。

●ブレンドで洗練された味に仕上げる

しかし一つの樽のだけのものでは、どうも個性が強すぎる……ということで、蒸溜業者が生み出したのがブレンドするという手法。熟成年数が同じ程度の原酒をブレンドすることで、飲みやすいブランデーを作るのですが、これもウイスキーと似ているところ。
ブランデーもウイスキーも主な産地は両方ともヨーロッパ、お互いに影響を与え合い、発展を遂げてきたのかもしれません。

7,000年という長い時間を経て完成されたブランデーの製造工程。それは、いくつもの偶然や研究が積み重ねられてきた結果ということができるでしょう。
そんな風に考えながら、ブランデーのグラスを傾けると、いつもと違った味わいを感じられるかもしれません。人類の数1,000年分の叡智が詰まった液体がブランデー……まあ、酔ってしまえば叡智も何も感じなくなってしまうのですが。

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