【日本酒】磯自慢(いそじまん)ってどんなお酒?

磯自慢

磯自慢(いそじまん)について

「純米大吟醸 中取り35」を始めとした、数々のプレミアムな日本酒で知られているのは「磯自慢(いそじまん)」、静岡県焼津市にある磯自慢酒造が手がけています。商品のラインナップは「本醸造」「吟醸」「大吟醸」「ビンテージ」の4種類なのですが、中でも入手が難しいとされているのがビンテージのシリーズ。現在のブランドのカンバンとなっている「中取り純米大吟醸35ビンテージ」、それを低温熟成させた「アダージョ」、28%まで精米をおこなった山田錦を使用した「大吟醸28ノビルメンテ」の3種類がラインナップされており、どれも入手困難。市場価格は希望小売価格を上回ります。

磯自慢に共通するのは、日本酒とは思えない果実をイメージさせる香り。デリケートなことでも知られており、栓を抜くと日々味わいも変化していくとか。その変化ぶりを楽しめるのも、磯自慢ならではの魅力となっています。名声が高まるにつれ、輸出用の品々も手がけるようになった磯自慢、これらかも日本だけでなく世界を魅了していくことでしょう。

 

 

磯自慢の歴史

1830年の創業以来、現在と同じ地で酒造りを続けているのが磯自慢酒造。この酒蔵も他と同様、高度成長の終焉と共に日本酒の消費量の減少に頭を痛めていました。そこで、1980年代から高品質な酒造りへと変更、名声は徐々に高まっていったのです。そして現在の大ブレイクにつながったのが、2008年の洞爺湖サミット。「純米大吟醸 中取り35」が乾杯用に採用されて大きな話題となりました。

以来、品質を下げることなく磯自慢の酒造りは続いているのですが、その裏側には新しい技術や設備の導入がありました。例えば、磯自慢酒造の醸造蔵内部はステンレス張り、清潔かつ、安定した酒造りができるよう工夫されています。また磯自慢に欠かせない原料は、兵庫県の契約農家から仕入れている山田錦。現社長の寺岡信男が自ら出向き、生産者を口説き落としたから可能になったものだといいます。酒蔵の熱意と最新の製造設備、選りすぐりの原料が、現在の磯自慢を造り上げているのです。

 

磯自慢の査定時の注意点

栓を抜くと味が変化するのは磯自慢の楽しみの一つなのですが、これは言い換えればそれだけデリケートなお酒ということ。保管するなら冷暗所、もしくは冷蔵庫、もっというなら、長期保管には向かないお酒なのです。ですから、ラッキーなことに磯自慢を手に入れて、飲まないと判断したならば、なるべく早く当店での査定をおすすめします。

その際に気をつけたいことは、入っているパッケージの扱いも慎重にすること。次に手にする人は、販売されていたままの磯自慢を手に入れたがっています。それだけに外箱やビンの包、しおりといったものも全部そろえた状態で、査定に出してください。加えて査定に出すまでの短い間でも、保管状態には気を使うこと。繰り返しになりますが冷暗所、冷蔵庫で保管されるのが理想です。