有機ELと液晶の違いと特徴

有機ELテレビと液晶テレビ、両者にどのような違いがあるかご存知ですか?
漠然と名称を聞いたことがあっても、それぞれの特性についてはよく分からないという方も多いのではないでしょうか。

液晶テレビ・有機ELってどういうもの?

液晶テレビは、バックライト式で明るい部屋でも暗い部屋と同様の視認性を維持できるテレビです。
一方、有機ELテレビは自然光方式をとっているため明るい部屋では、画面が見えにくいことがあります。しかし、その分コントラストがくっきりしていて「黒」の再現性が高く、映画や動きの速いスポーツを鑑賞するのに適しているという特徴があります。

価格や重量、消費電力などは、次のようなパワーバランスになっています。

価格:有機ELテレビ > 液晶テレビ
重量:有機ELテレビ > 液晶テレビ
薄さ:有機ELテレビ > 液晶テレビ
寿命:有機ELテレビ < 液晶テレビ
省電力:有機ELテレビ < 液晶テレビ

つまり、有機ELテレビは、液晶テレビより高額で電力も多く消費しますが、重量が軽く、薄いという特性があります。そのため、絵画のように壁にかけて鑑賞できるモデルも販売されています。ブラウン管の頃からテレビは「場所を取るもの」という認識があったかと思いますが、有機ELテレビはテレビ台さえ不要になるというわけですね。

液晶と有機ELの寿命って?

インテリアにこだわる人や、映画、スポーツを臨場感たっぷりに楽しみたい人にぴったりの有機ELテレビですが、液晶テレビの半分ほどの寿命しかなく、およそ3万時間視聴すると劣化してしまうとされています。
そのため、液晶テレビと比較すると、実際の価格差より割高感は否めません。
時折、家電量販店で現品限りのセール価格になっているテレビを見かけますが、有機ELテレビの場合は劣化が進んでいる可能性も否定できないので、お買い得と思って飛びつくのは危険です。

結局どっちを買うべき?

長時間テレビをつけている家庭や、明るい部屋でテレビを見ることが多いという人は、液晶テレビの方が使いやすく感じられるでしょう。有機ELテレビは電力消費量が液晶テレビより多いため、つけっぱなしにしていると日々の電気料金もかさんでしまいます。
反対に、映画やスポーツ、ゲームプレイといった限られた用途でしかテレビを使わない人、共働き世帯や外で働く単身者など自宅にいる時間が短い人には、有機ELテレビが向いています。
どのような家電にも、それぞれのモデルや製品に一長一短があります。自分のライフスタイルと照らし合わせて適した方を購入すると良いでしょう。