2020年11月8日
MMTとかマクロ経済の勉強をしてわかってきたことのまとめ
こんにちは。今年は経済の本をやたら読みました。MMTも勉強しました。はっきりと分かったのは国民が正しい貨幣観を身に着けることだなと痛感した次第です。別に政治にも経済にも関心はないのですが、我々の子供たち将来世代に対して日本という国を残せなくなるのではないかという危機感から、日本の主権者として正しい知識を身に着けて、豊かな日本を取り戻したいと思う今日この頃であります。
ケルトン教授の新刊!
通貨を独占的に発行している政府には、民間企業や家計のように財政的な制約がない。日本に財政問題などない。主権通貨国で変動為替相場制の国は財政破綻しない。債務残高がいくらかじゃなく、インフレ率が重要だという事実を解説してくれています。ガビーンってなります。 pic.twitter.com/41tKYiajPF— 辻村康|リユース専門家|みっけ柏|Reusearch|を準備中 (@kotsujimura) October 16, 2020
日本はもう経済成長出来ないのか?
2019年10月の消費増税と年が明けてのコロナショックによって、GDPは大きく下がってしまうことは明白です。不思議だったのです。なぜ消費が冷え込んでいるのに、更に消費を冷やすことをするのか?
増税しないと財政破綻する!将来世代につけを回すのか?とか言われると、そうなのかなと思ってましたが、勉強してみると、全くそんなことはないってことがわかりました。
このままだと財政破綻する!
日銀が破綻する!
国の借金は1100兆円に迫る。国民一人当たり900万にものぼる
日本は人口減少しているから成長出来ない
成熟した社会だから成長は出来ない
※財政破綻とは、政府が債務不履行に陥ることと定義します。
これのどれかは聞いたことをあるんじゃないかと思いますが、間違いです。日本は財政破綻出来ません。したくても。
国の借金という言い方をする人がいますが、これだと誰が誰から借りているのかよくわかりません。国の借金と呼んでいるものは、政府の負債です。政府が国民から借りているのです。
では国債発行のプロセスがどのようになっているかを見てみましょう。
例えば公共事業を民間の会社Aに発注したケースで考えてみます。
1.政府が国債(ここでは100億円の国債とします)を発行して市中銀行に持ち込みます。
2.銀行は、国債と引き換えに政府の日銀当座預金に100億円と書き込みます。
3.政府は、公共事業を請け負ったA社に政府小切手で支払います。(100億円の小切手とか怖すぎ)
4.A社は、受け取った政府小切手を市中銀行に持ち込みます。
5.市中銀行は、政府小切手と引き換えにA社の口座に100億円と書き込みます。
6.持ち込まれた政府小切手を銀行は日銀に持ち込みます。日銀はその政府小切手と引き換えに日銀当座預金を発行します。
このようにマクロでみると、銀行に日銀当座預金が戻っています。
だから何?という声が聞こえてきそうですが、政府の借金を日銀が買い取ってるわけなのです。政府と日銀は親会社子会社の関係(統合政府)なので連結決算で相殺されます。
つまり、、、国債発行って貨幣発行やん!ってことがわかります。つまり破綻のしようがない。しかもこれでわかるようにお金って1種類じゃない。いろんなお金があることがわかります。日銀当座預金とか政府小切手とか。これ全部お金です。そして、国債と引き換えに発行された日銀当座預金も、政府小切手と引き換えに発行された銀行預金も無から新たに発行されたお金であるということを忘れてはいけません。
ただ数字を書く、いまだとキーボードをたたくだけで発行されるお金(キーストロークマネー)です。お金は商品(商品貨幣論)ではなく、貸借関係の記録であると言えます。(信用貨幣論)
銀行は、借用証書と引き換えに、無から銀行預金を誕生させています。例えば我々が日本銀行券をATMから自分の口座に入金するという言い方をしますが、正確には、現金紙幣という日銀の借用証書と引き換えに、新たに銀行預金を発行しているというのが正しい理解です。つまりお金は、借金をしなければ増えないようになっているということです。お金は借金によって増え、借金返済によって消えます。1100兆円の政府の負債を仮に国民の銀行預金を集めて返済したとしたら、お金はジュッと消えてしまいます。-1100兆+1100兆=ゼロです。お金とは貸借関係の記録という単なるデータなのだということがわかります。誰かの黒字は誰かの赤字、誰かの負債はだれかの資産なのです。プライマリーバランス黒字化目標というのは、国民赤字化目標と同義です。
黒田総裁に対する西田昌司参議院議員による質問。
要するに、経済成長しないのは、少子高齢化で人口が減っているからでも成熟社会だからなのでもなく、
単にデフレだから。
という身も蓋もない事実。だからデフレ脱却すれば、経済成長出来るんですよ。
デフレを脱却するために
そもそもデフレってどういう状況を指しているのか?というところから確認したいと思います。
デフレーションとは、供給能力に対して、需要が足りていない状態を指します。
100生産する能力があるのに、需要が85しかない。としたら15残ります。そうなると価格を下げて売り切ろうとします。
そんな状況が続くと、もう100作っても売れないから、工場を閉鎖しようとか、このラインは無くそうという形で、供給能力が削られていきます。
そうすると、設備が無くなり、人件費が削られます。人件費が削られると、その方の消費も減ります。そうして更に総需要が減って、供給能力が削られるというデフレ深刻化のプロセスに突っ込んでいきます。
まさにそんなデフレが続いている状況で、消費増は10%に引き上げられました。インフレ率が上昇している時には消費を抑制するために消費税率を上げるというのは理解できるのですが、デフレ時に消費に対する罰金を上げるという状況なので、更に消費は落ち込みました。そこにコロナが来ました。
そんなデフレ状況で、借金して投資しろと言われても民間企業は出来ません。なぜなら需要がないから。需要が無いのに設備投資とかできないです。だから、まずは政府が財政出動して需要を引き上げる必要があります。
政府は貨幣発行出来るわけです。主権通貨国なので、インフレ率が許す限り国債発行してお金を使うことが出来るのです。我々国民の代表である国会議員はそれが出来ます。貨幣について経済について知っていて、かつ政治は国を治め、民を救う経世済民が目的であること、政府とはビジネスではなく、巨大なNPOなのだということを理解している人を選ぶもしくは、そういう空気を作っていくことで、状況は大きく変わるんじゃないかと思っています。今緊縮財政を続けることこそ、将来世代につけを回すことに他ならないと思うのです。それだけは避けたいのです。
身を切る改革の無意味
自分の給与を削ってとかいう議員や政党、公務員の給与やボーナスをカットするなどという報道を見て、立派だとか、公務員は税金をもらってるんだから当然だみたいなことを言う方が信じられないくらいたくさんいますが、よく考えてみてほしいのです。議員が自分の給与を削れるのは削っても生活に影響がないからです。公務員の給与ボーナスがカットされたら、その方々の消費が当然ですが減ります。そうすると、ひょっとしたらその方々が我々から何かを買ってくれたりしたかもしれないじゃないですか。カットすることはなんら解決策にならないと思います。解決策は緊縮財政をやめて財政出動すること。そしてプライマリーバランス黒字化目標を破棄することです。
日本に財政問題などない
政府の長期債務残高の推移と長期金利のグラフです。通常政府が国債発行して債務が増えると金利は上がってハイパーインフレになると言われるのですが、このグラフを見ると、どんどん金利が下がっているのがわかります。デフレ脱却するためには、家計の消費が増えないと無理。GDPの6割は民間最終消費支出なので。これを増やすには、まず消費税をやめるもしくは減税する。政府が給費金の支給を継続的に行う。などの長期的な財政出動を行い、消費を押し上げることだと思います。その時制約になるのはインフレ率。供給能力以上の需要が起こってきて初めてインフレに転じます。
相当政府がお金使っても全く問題ないっていうマクロ計量経済モデルについての興味深い話
日本政府が発行している国債は、100%日本円建てです。主権通貨国で、変動為替相場制の日本は破綻のしようがない。という事実を知って、シェアして自信と豊かさを取り戻したいんだなー。だってそれが出来るんだもん。子供たちが大人になった時に、日本が解体されてしまっていたらほんとに申し訳ないと思うからさ。それは大人の責任だと思うからさー。
たまにはこんな経済のお話でした。本日お伝えしたいことは以上です!