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ロイヤルサルートの歴史
ロイヤルサルートが登場したのは、1953年6月。前述の通り、エリザベス女王の戴冠を祈念して作られました。ロイヤルサルートは「ロイヤルサルート 21年」と称されることも多く、その「21」に込められているのは、熟成を21年かけて行うということからです。ロイヤルサルートとは、英国が王室に敬意を評して打ち上げる祝砲のことです。その回数が「21回」であることにちなんで、21年という熟成期間を設けているのも何とも意味深いことといえるのではないでしょうか。
そんな英国王室のお墨付きともいえるウイスキーだけに、多少の価格の高さであっても購入したいという気持ちを持つ人が大勢いるのです。ロイヤルサルートの製造には、シーバスブラザーズ社も威信をかけて取り組みます。オーク樽で熟成されることになるモルトとグレーン原酒が合体することで、作られるのがロイヤルサルート。その人気はボトルにまで及びます。14世紀に大活躍を見せたブルース大王のデザインも製品の話題性の大きさに拍車をかけることにつながっているといえるでしょう。
ラフロイグとは?
「ピーティー」と表現されるスモーキーでな香りで、ウイスキー通の中でも好き嫌いがはっきりわかれるアイラ・スコッチ。その中でもラフロイグは、薬品にも近い強烈なヨードのような香りが特徴で、「アイラ・モルトの王」とも称され、世界的な人気の高い銘柄です。まず、口に含むと鮮烈な「ピーティー」な香りが鼻の奥まで広がってきますが、その次の瞬間は磯の香りやバニラのような甘い香りも感じることができ、奥が深いテイストを味会うことができるウイスキーです。ラフロイグファンの中には、「ピーティー」な香りをより一層楽しめるように、あえて少量加水して飲まれる方もいます。
ボウモアの歴史
ボウモアの歴史は古く、スコットランドのアイラ島で1779年に操業が開始されました。その頃の日本はまだ江戸時代中期であり、寛政の改革が起きる前のことです。地元の商人が創業し、アイラ島最古の蒸留所とも言われています。ただし、この蒸留所は経営が悪化するたびにオーナーが変わり続けたという歴史があります。
ところが創業から200年以上経過した1989年、日本の酒造メーカーであるサントリーが資本算入を開始しました。資本算入当初は経営が良くなく、蒸留はあまり行っていなかったのです。しかし、サントリーは経営の立て直し策を懸命に行ってきました。資本算入から5年後の1994年には、完全子会社化することに成功しました。これ以降、ボウモアウイスキーはサントリーのウィスキーとして認知されるようになったのです。
このようにボウモア自体は非常に長い歴史があるウィスキーですが、日本人に広く認知されるようになったのは、日本の企業が参入するようになってからです。